人工内耳と自然手話、日本手話と日本語対応手話

人工内耳と手話について

人工内耳の前に手話と出会ってください!手話は聞こえない・聞こえにくい赤ちゃんが生きて行く上で、一番大切な“ことば”です。

ここ数年、人工内耳の性能が向上して1歳から2歳の間に人工内耳手術を行う赤ちゃんが増えました。それは、お子さんが生きていく上での選択肢がひとつ増えたといえます。しかし、人工内耳のために赤ちゃんから手話を遠ざけてしまうと選択肢はなくなり、“完全でない音”だけを頼りに成長することになります。これでは、手話を禁じた過去のろう教育に後戻りしてしまいます。

海外では、人工内耳手術を行う前に手話の使用を医師から進められることが一般的だそうですが、日本では大半の医師が手話に否定的な意見をもっています。しかし、手話は人工内耳の妨げにはなりません。1歳から2歳までの間、人工内耳手術を待つ間に赤ちゃんを無言語状態に置くことをせず、手話でコミュニケーションをとりながら心や言葉の芽を育てることをお勧めします。ここでは、そうした論文やデータの一部をご紹介します。ぜひ一度、ご覧になってください。仮に、人工内耳手術をするまでの間だけであっても、手話は聞こえない、聞こえにくい赤ちゃんの支えになり、家族の絆を育みます。

日本手話は日本語や英語や仏語とおなじように独自の言語です。就学時に日本語獲得が難しいとわかってから手話に助けを求めても、ネイティブのように手話言語を使いこなすことは厳しいのです。「手話に触れてから、人工内耳」。これが、お子さんの生き方の選択肢を増やすことになります。手話は、聞こえない、聞こえにくいお子さんの“ことば”と“こころ”と“思考”を育てるセーフティーネットでもあるのです。

 

日本手話と日本語対応手話

聞こえない、聞こえにくい赤ちゃんの母語となる唯一の言語が日本手話です。日本語とは異なる独自の言語で、形や動きを表すCLや助詞や副詞、疑問詞などを現すNM、話者を交代するRSなど音声言語とはまったく違う文法構造をもっています。一方、日本語対応手話は、日本語を手や指を表わすもので、日本語を獲得する前の聞こえない、聞こえにくい赤ちゃんにはわかりません。

日本手話は、眉やあご、肩など身体の動きも文法の一部になっているため、赤ちゃんにはわかりやすく真似しやすいことから、ろう者の両親に生まれた聞こえない赤ちゃんは生後5~6ヵ月から、目の動きやうなずきなどの日本手話で話しはじめます。聞こえる赤ちゃんに勝るとも劣らない言語習得の早さです。明晴プレスクールめだかで使っている言語も、この日本手話です。